こんにちは、Canaです。
前回は、企業年金のタイプ・確定拠出型企業年金について解説しました。
今回は、保険の基本・生命保険・損害保険・第三分野の保険について紹介していきます。
保険の基礎
①保険の種類
保険には、公的保険と私的保険があります。
私的保険は、大きく生命保険と損害保険に分けられ、いずれにも属さない種類の保険を第三分野の保険といいます。
生命保険 (第一分野) | 損害保険 (第二分野) | 第三分野の保険 |
人の生命や傷病に関して保障する保険 ・終身保険 ・定期保険 ・養老保険 ・個人年金保険 など | 事故等で発生した損害を補填する保険 ・火災保険 ・自動車保険 ・自賠責保険 など | 生命保険と損害保険のいずれにも属さない保険 ・医療保険 ・介護保険 ・がん保険 など |

生命保険と医療保険の分野を間違えないようにね
②保険法
保険法は、保険契約の締結から終了までの間における、保険契約における関係者の権利義務等を定めたものです。
保険法のポイント |
・原則として、保険契約者に不利な内容の契約は無効となる ・時効が定められている(保険給付請求権は3年、保険料請求権は1年) ・保険契約者等に告知義務違反があった場合、保険者は原則として保険契約を解除できるが、この解除権は保険者が解除の原因があることを知ったときから1か月間行使しないとき、または契約締結のときから5年を経過したときは消滅する。 |

保険契約者が不利になるような内容はダメだからね
③保険業法
保険業法は、保険会社の業務の健全かつ適切な運営および保険募集の公正を確保することにより、保険契約者等の保護を図ることを目的とした法律です。
保険業法のポイント |
・保険業を行う者は、内閣総理大臣の登録を受ける必要がある。 ・保険募集において、媒介とは保険募集人が保険契約の勧誘を行い、保険契約の成立は保険会社の承諾による形態を指し、代理とは保険募集人が承諾をすれば保険契約が成立する形態を指す。 ・保険業法に定められる禁止行為 ◎保険契約者等に対して、虚偽のことを告げ、または保険契約の契約条項のうち重要な事実を告げない行為。 ◎保険契約者等が保険会社等に対して重要な事実を告げるのを妨げ、または告げないことを勧める行為 ⇒この場合、保険会社は告知義務違反を理由に契約を解除できない ◎保険契約者等に対して、不利益となるべき事実を告げずに、すでに成立している保険契約を消滅させ、新たな保険契約を申し込ませる行為。 ◎保険契約者等に対して、保険料の割引、割り戻し、その他特別の利益を提供する行為。 ◎保険契約者等に対して、将来における配当等の金額について、断定的判断を示し、または確実であると誤解させるおそれのあることを告げ、もしくは表示する行為。 |

詐欺的な保険業者もいるから注意しないとね
試験問題①
保険法の規定によれば、保険契約者や被保険者に告知義務違反があった場合、保険者の保険契約の解除権は、保険者が解除の原因があることを知ったときから( ① )行使しないとき、または保険契約の締結のときから( ② )を経過したときに消滅する。(2020年1月に出題)
1)①1か月間 ②5年
2)①2か月間 ②10年
3)①3か月間 ②15年
答えは次のページへ