こんにちは、Canaです。
前回は、貯蓄型金融商品について解説しました。
今回は、債券について紹介していきます。
債券の基本
債権とは、国や企業などが、投資家から資金を調達することを目的に発行するものです。
①債券の種類
国債 | 国が発行する債券 |
地方債 | 地方公共団体が発行する債券 |
社債 | 一般事業会社が発行する債券 |
金融債 | 金融機関が発行する債券 |
②用語
償還期限 | 返済期限(満期) |
発行価格 | 新規発行時の金額 |
額面金額 | 債権に記載された金額 |
表面利率 | 額面金額に対する利率 (クーポンレート) |
③債券の発行価格
債券の発行価格は額面100円あたりの価格で表示され、額面100円あたりの発行価格により、以下のように区分されます。
アンダー・パー発行 | パー発行 | オーバー・パー発行 |
額面100円あたり100円未満で発行 | 額面100円あたり100円で発行 | 額面100円あたり100円超で発行 |
④利付債と割引債
利付債 | 定期的に利息を受け取れ、償還時に額面金額を受け取ることができる債券 |
割引債 | 額面金額より低い金額で発行され、償還時に額面金額を受け取ることができる債券 (償還までの間に利息はなく、発行価格と額面金額の差額が利息の代わりとなる) |
個人向け国債
個人向け国債は、購入者を個人に限定した国債であり、以下の商品があります。

債権の利回り
債券の利回りとは、投資した元本に対する収益(利息周縫うと償還差損益)の割合をいいます。
直接利回り | 投資金額に対する利息収入の割合 |
応募者利回り | 債券の発行時から最終償還日まで所有した場合の利回り |
最終利回り | すでに発行されている債券を購入し、最終償還日まで所有した場合の利回り |
所有期間利回り | 債券を購入し、最終償還日を待たずに売却した場合の利回り |
①直接利回り
直接利回り(%)=(表面利率÷購入価格)×100 |
例)表面利率2%の債券を103円で購入した場合の直接利回りは? <計算結果> (2÷103円)×100=1.04% |
②応募者利回り・最終利回り・所有期間利回り
利回り(%)=〈表面利率+(売却価格-購入価格)÷所有期間〉÷購入価格×100 |
(A)最終利回りの場合 例)表面利率2%、償還期限5年、発行価格97円(額面金額:100円)の債券を、残存年数2年の時点で99円で購入した場合の最終利回りは? <計算結果> 〈2+(100円-99円)÷2年〉÷99円×100≒2.52% ※最終利回りを計算する場合の売却価格は、満期まで所有した場合に受け取る金額である100円(額面金額)となる |
(B)所有期間利回りの場合 例)表面利率2%、償還期限5年、発行価格97円の債券を発行時に購入し、4年後に102円で売却した場合の所有期間利回りは? <計算結果> 〈2+(102円-97円)÷4年〉÷97円×100≒3.35% |
債券のリスク
債券のリスクには、価格変動リスク、信用リスク、為替変動リスク、流動性リスクなどがあるが、ここでは価格変動リスクと信用リスクについて学習します。
①価格変動リスク
価格変動リスクとは、市場金利の変動に伴い、債券の価格が変動するリスクをいい、金利変動リスクともいいます。

◆残存機関と債券価格の変動幅の関係
償還までの期間が長い債券の方が、利回りの変化に対する価格の変動幅は大きくなります。
◆表面利率と債券価格の変動幅の関係
表面利率が低い債券の方が、利回りの変化に対する価格の変動幅は大きくなります。
②信用リスク
信用リスクとは、債券の元本や利息の支払が滞ったり、支払い不能が生じるリスクをいい、デフォルトリスク、債務不履行リスクともいいます。
信用リスクの目安として、格付機関による格付けがあります。


格付けが低い会社、つまり信用(デフォルト)リスクが高い会社ほど、債券の価格は低く(安く)、利回りは高くなるよ~
つまり、ハイリスク・ハイリターンということだね~
次回は、株式について解説します。